東京マラソンに当選したんだけど、初マラソンでもう3ヶ月もないのに全然練習できてない。ここではそんな初心者ランナーが結果を出すために、短期間で走りきるための練習方法をご紹介します。
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まずは走れる体を作る
時間がないと思うと初心者はどうしてもいきなり走りたくなります。でも、その焦りがケガにつながります。24時間テレビの24時間マラソンで芸能人がいつも膝をケガしていますが、あれがまさにその状態です。
ランニングはいきなり始めることができるスポーツと思われがちですが、走れる体を作ってからでないと確実にケガをしてしまいます。
それでは走れるからだとは何か?
・十分な筋力
・柔軟性
まず意識するのはこの2点です。もちろん走ってもいいのですが、1ヶ月間はジョギングペースで5kmまでにしてください。1ヶ月は徹底して体をつくることに集中してください。
走るための筋力を付ける方法
初心者はまずフルマラソンを完走するには筋力を付ける必要がありますが、筋肉はあまり太くしたくはありません。ランナーの体重は軽ければ軽いほど速く走れます。痩せ過ぎてもよくないとも言われますが、それは体脂肪率が5%を切っているような人たちに当てはまることです。
筋力をつけるための練習方法は2つあります。
・スクワット
・縄跳び
スクワットは下記の動画を参考にしてください。動画はヒップアップのエクササイズになっていますが、このスクワットを続けることで走れる足も作れます。
1回20分前後で1週間に3回行ってください。忙しい人でも2日に1回20分は確保できますよね。
縄跳びは普通の縄跳びでかまいません。ポイントは高く飛ばないこと。両足ジャンプで200回×5セット。それくらい余裕でできるよという人は、片足跳びをまぜて負荷を上げるようにしてください。
ただし、膝に違和感がある場合は絶対に無理せずやめてください。
縄跳びも週3回は行ってください。週2回でも筋力はつきますが、週1回ですとやるだけ無駄になってしまいます。曜日で筋トレの日を決めておくと練習にメリハリをつけることができます。
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走るための柔軟性をつけるトレーニング
筋力はスクワットと縄跳びでつけることができます。実はこの縄跳びは、足の甲の柔軟性を高めるのにも役立っています。足の甲の柔軟性が上がると接地したときの反応が早くなり、安定した走りができるようになります。
ただ、これだけでは不十分で、もっと意識したいのが肩甲骨周りと股関節の柔軟性です。初心者に限らず、ほとんどのランナーがマラソン終盤にきつくなってくると肩甲骨周りの筋肉がガチガチに固まってしまいます。
肩甲骨周りをほぐすときにおすすめのストレッチがあります。こちらも動画で紹介します。
ストレッチは基本的に体を温めてからする必要がありますので、お風呂あがりや軽いジョギングのあとに行ってください。体が冷えている状態で無理に行うと、ケガにつながります。
よく走り出す前にストレッチをしている人がいますが、あまり効果はありません。「ストレッチは体が温まってから」と覚えておきましょう。
股関節の柔軟性は足の可動域を広げます。可動域がしっかり確保されていないと走りが窮屈になります。ある程度走れるようになってスピードを上げたくなったときにも股関節が硬いとスピードを上げにくくなってしまいます。
こちらもストレッチ方法を動画で紹介します。
ストレッチは基本的に毎日行ってください。できれば練習前ではなく練習後もしくはお風呂あがりに行いましょう。痛みを感じたらそれは意味のないストレッチになっていますので、気持ちのいい範囲でリラックスタイムだと思って行ってください。
月曜日:スクワット+縄跳び+ストレッチ
火曜日:ストレッチ
水曜日:スクワット+縄跳び+ストレッチ
木曜日:ストレッチ
金曜日:スクワット+縄跳び+ストレッチ
土曜日:ストレッチ
日曜日:10kmジョギング+ストレッチ
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体ができてきたら走り始める
1ヶ月で体を作ったら、ようやく本格的なランニング開始です。あと2ヶ月しかないけど大丈夫?そう思うかもしれませんが、もう走れる体はできています。ここからは心肺機能を少しでも高めるようにします。
そういうときに取り入れたいのがインターバルトレーニングです。
本当は初心者にいきなりインターバル練習の提案なんてしないのですが、3ヶ月で走れる体を作るにはのんびりジョギングをしている場合ではありません。走れる心肺機能を作ることを意識してください。
1分間全力に近いスピードで走り、1分間ジョギングしながら回復。これを10セットできるようになるのが目標です。最初は3セットくらいしかできないかもしれません。焦って回数を増やさないように気をつけてください。
インターバルトレーニングの前には、必ず体を温めておきましょう。1kmくらいジョギングをして、さらに1kmやや速めのペースにして心拍数をあげておいてください。その状態になって息が整ったらスタートです。
このインターバルは1週間に2〜3回行ってください。
心拍数の上げ下げを繰り返すことで、心肺機能を短期間で強化できます。長い距離を走ることばかりが練習ではありません。短時間でケガをしないように練習するということも心がけましょう。
この練習を2〜3週間続ければ、すでにフルマラソンを走る準備は整っています。あとは長い時間動くことに体をならすだけです。
月曜日:インターバル
火曜日:ジョグ
水曜日:休養
木曜日:インターバル
金曜日:ジョグ
土曜日:休養
日曜日:10kmジョギング
長時間動き続けることを体に覚えさせる
インターバルを2〜3週間続けたら、残りは1ヶ月半です。全然長い距離を走っていないので不安かもしれません。理想は1ヶ月前くらいにハーフマラソンを入れておくことですが、もう申込みが間に合わないかもしれません。
その場合は、自分で20kmを走りましょう。退屈かもしれませんが、ノンストップで走ることができる公園で20km走を行ってください。スピードはフルマラソンで走ろうとしている速度でかまいません。
ここで余裕がないようでしたら、フルマラソンのタイムを下方修正してください。
それに加えて、ここから2週間前までは週末ごとにフルマラソンの目標タイムと同じくらいの時間動き続ける運動をしてください。ランニングでもいいのですが、その場合はペースをかなり落としてください。
フルマラソンを5時間で走ろうと思っているなら、5時間で25〜30kmくらいが理想です。速く走る必要はありません。5時間を体に覚えさせることが大切です。
5時間も走るのは退屈という人はハイキングや山登りでもかまいません。とにかく目標設定タイムの時間動き続けてください。自転車や水泳でもかまいません。できるだけ足に負荷をかけずに動き続ければOKです。
よく30km走が必要と言われますが、それはきちんと1年くらいかけて体を作ってきた人向けの練習です。3ヶ月という突貫工事をして作った体は、思った以上にもろくなっています。初心者にありがちなケガを回避するために、無理なトレーニングはしないでください。
インターバルが終わってからは、1日10〜15kmくらいを2日に1回くらいのペースで継続して走りましょう。もちろん毎日走ってもかまいませんが、それは1日5kmまでに抑えておいてください。
月曜日:10〜15km
火曜日:休養
水曜日:10〜15km
木曜日:休養
金曜日:休養
土曜日:マラソンと同じ時間運動(レース2週間前まで)
日曜日:休養
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レースでは周りに流されないこと
これだけの練習ができれば、3ヶ月間あればフルマラソンを歩かずに完走できます。ただし、実際のレースで初心者はまず間違いなく「飛ばしすぎ」で潰れます。スタートライン立って走り始めると「今日は調子いい」と感じますが、そんな都合のいい話はありません。
マラソンは練習でやってきたことしか出せませんので、最初に自分が決めたペースもしくはそれよりもやや遅いくらいで走り始めてください。周りはとんでもないスピードで走りますが気にしないでください。
自分が3ヶ月でやってきやことを信じて、自分のペースで走りましょう。
また、これはあくまでも3ヶ月という短い時間で結果を出す人のためのトレーニング方法です。本当は時間をかけて走れる体になること。そしてランニングを習慣化するのが理想だということは忘れないようにしましょう。