日本一早いマラソンレポート「第41回サンスポ千葉マリンマラソン」

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昨年のサンスポ千葉マリンマラソンのRUNNETでの評価は、44点と非常に低い点数がついているのですが、関東圏からのアクセスもよく、リピーターが多い大会でもあります。

例年は風や悪天候、低い気温に悩まされる大会ですが、それでも1万人以上が走るハーフマラソンはちょっとしたお祭りのようなものです。踊る阿呆に見る阿呆。こういう大会はやっぱり参加してみないとその実態は見えてきません。

そこで今回は大会の参加者として、サンスポ千葉マリンマラソンをレポートしてみることにしました。

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サンスポ千葉マリンマラソンのスタート時間は10kmが9時40分で、ハーフマラソンが9時50分です。わりと遅い時間に開催できるのは地元の人たちの理解と、ロスの少ないコース設定のなせるわざです。

9時スタートですと、関東各地からというわけにはいきません。参加者を集めるための配慮と、近隣に迷惑をかけすぎないためのギリギリのラインがそこだったのでしょう。新宿から1時間の神奈川の外れからでも、自宅から参加可能だったのはありがたいことです。

大規模なハーフマラソンとはいえ、41回の歴史があるため会場が浮かれた雰囲気にはなりません。この大会に慣れているランナーたちがスタート時間に合わせて思い思いの時間を過ごしています。

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着替えや荷物置き場はZOZOマリンスタジアムで、どのトイレも行列ができています。これは例年問題になっていますが、スタジアムのトイレだけではまったく足りないのですが、仮設トイレは経費がかかるということもあるためか、なんとか既設のトイレだけでやりくりをしています。

受付は当日ですが、かなり細かくブロック分けされているためスムーズに行なえます。ボランティアさんたちも作業に慣れないようでしたが一生懸命作業を行っています。

荷物はコインロッカーに入れるか、スタジアムのベンチに置いておくのですが、コインロッカーを使うのも大行列です。これくらいの規模の大会なら荷物預かりがあってもよさそうですが、それだって1万人分の荷物となると、置き場所にも困ります。

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今年は天気が良かったからいいのですが、雨や雪の年はスタジアムの通路はきっとごった返してしまうのでしょう。

スタートのブロック分けは細かくなっているのですが、チェックがほとんどないのもあって、違うブロックに入り込む人が少なくありません。明らかに走力がないのに、申告タイムを誤魔化して前側のブロックに入っている人もいます。

その緩さもあってか、スタートブロックの閉鎖時間はないようなもの。ギリギリまでアップしたりトイレに行けるというのはいいことですが、せめてブロック毎の仕切りを明確にしたほうがいいかもしれません。

そういう人があまりにも多いことに嫌気を感じて、「もう参加しない」と決めている人も実際にいるという現実も知っておいてもらいたいところです。

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とはいえ、関門時間の設定もかなり厳しいという問題もあります。5km地点の関門は35分です。最後方のスタートロスは7分以上あります。後方のランナーほど遅いランナーになるにも関わらず、5kmを28分以内に走る必要があります。

10kmも1時間10分が関門ですので、実質は1時間3分です。フィニッシュの関門が2時間45分の大会ですから、これはかなり厳しい関門です。後方のランナーは1kmを6分以内で走る必要があります。

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しかもかなり渋滞した状態で走ります。いったいどれだけのランナーが走力を残したままここで切られてしまったのでしょう。

レースそのものはとても良い天候で、スタート前は少し寒かった気温もスタートとともにグングン上昇し、スタジアム内の測定では23℃を記録したそうです。サンスポ千葉マリンマラソンでいつもランナーを悩ます風もほとんどありません。

給水場所が3ヶ所でしたので、2時間以上かかるランナーにとっては少し給水場所が少なく感じたかもしれませんが、それなりに適正だったかと思います。ただし、コースマップ上の給水場所が間違っているところがあったため、計画的なランナーにとっては想定外で戸惑ったかもしれません。

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コースは1ヶ所だけ橋を超えるため、多少のアップダウンはありますが、ほぼフラットで、折り返しが2回で走りやすいコースです。稲毛海浜公園内は少し走りにくいのですが、ちょっとした段差などにすべてゴムシートで覆うなどの配慮がされていて、これはさすが41回の歴史と思わせるものでした。

小さな問題点はあるものの、あちこちで気が利いている大会で、沿道の声援は決して多くはありませんが、ボランティアの学生さんが一生懸命声掛けをしてくれます。暖かな気温もあり、走っていてとても心地よさを感じる大会です。

とてもRUNNETの評価が44点になるような大会ではありません。

昨年は完走証の受け渡しに1時間近くかかったそうですが、今年はそれもかなり改善されていました。それでも多いときには30人以上がひとつのプリンターの前に並んでいました。これが雨や雪だったらと思うとゾッとします。

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今年は天候に恵まれたことで、とてもいい大会という印象があります。天気ひとつでこれが大きく変わる可能性がある、とても脆さを抱えている大会なんだということが、今回実際に走ってみて感じたことです。

ゲストランナーに高橋尚子さんを招いたりして、とても大掛かりなイベントになっていて、歴史があるため運営そのものもしっかりしています。ただその歴史の中で、慣例となっているものが時として足を引っ張ることになります。

今年は良い大会でしたが、来年はどうなるかわからない。それを含めて楽しめる人が、きっとリピーターとして戻ってきているのでしょう。

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冬のフルマラソンの調整レースとしてもいい時期に開催されますし、少なくとも今年出た感想としては、とてもおすすめしたい大会です。ただし、雨や雪、そして風に悩まされるのが通例です。

いろいろと悩ましいこともありますし、年によって評価が乱高下しやすい大会だということだけをしっかりと頭に入れて、参加することをおすすめします。

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