日本で三番目に高いビル。日本で一番の景観を誇るビル。それが大阪府咲洲庁舎です。その咲州庁舎の2階から52階まで256m1176段の階段を駆け上がるランニングイベントが今回レポートする「THE RISE256」です。
ちょうどこどもフェスタが開催しているのもあり、「THE RISE256」も子どもの参加者が大勢いました。総勢280名、小・中・高校生のそれぞれの部門は12:20にスタート。成人の部は13:10スタートです。実際には多少の遅れはあったものの大きな混乱もなくそれぞれの部門が始まりました。
開会式はDJが懸命に会場を盛り上げようとするのですが、大人も子どももそれを楽しむ余裕がないほどの緊張感。これから挑む高き壁、いや高きビルに気持ちが完全に飲み込まれている状態で、早くスタートをしたくて仕方がないという状況です。
タイム計測は手首につけたリストバンドを専用の器具にタッチしてからのスタートで、52階でもう一度器具にタッチしてゴールなのですが、子どもたちは気持ちがはやりすぎて上手くタッチが出来ません。大人もゴール時にはタッチするのを忘れるぐらいフラフラでゴールする人が続出です。
小・中・高校生の部も成人の部も10秒毎のウェーブスタートなのですが、一人ひとり戦地に吸い込まれていく姿を見送る残されたランナーたちの表情が重くなったり、高揚したりしているのが伝わってきます。そうここは戦いの場なのです。
最初のうちは順調に上れているのですが、徐々に足が重くなっていきます。特にペース配分を間違ってしまい最初に飛ばしてしまった人は悲惨です。足がまったく動かない状態になります。逆にゆっくりで入りすぎた人はそこからのペースアップが難しく、消化不良だった人もいたように見えます。
一段ずつ進むよりも走れていなくても一段飛ばしの人が着実に進んでいきます。上がっていくスピードがまったく違います。上位に食い込みたい人は意地でも一段飛ばしを継続すべきでしょう。そして足を消耗しすぎる前に一段ずつに切り替える…なんて終わったから言えることですけどね。
確実に言えるのはこの大会のために練習してきた人が勝つということ。
でもですね、勝ち負けなんて関係ありません。自力で256m、1176段を駆け上がったことに意味があるんです。レースなので順位はつくのでスピードの優劣はついてしまいます。それでも大切なのは今日の自分を超えてやろうと思うことです。
今回参加した人は絶対に来年も出場して、今年の自分を越えて行きましょう!
そして次は出てみようかなと思う人、悲しい思いをしない程度には階段練習を積んでおきましょう。練習すればするだけ上手に走れるようになることだけは保証します。まったく練習せずに出て叩きのめされるのもいい経験かもしれませんが。
第2回目ということで改善すべき点も少なくなかったイベントですが、そこは伸び代。ここから日本を代表するビックイベントに成長してくことを期待しています。
THE RISE256ホームページ:http://therise256.tumblr.com