日本一早いマラソンレポート「裸足100km世界記録チャレンジ」

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裸足の日本人は速いことを証明したい。必ず世界記録よりも速く走れる日本人がいる。そういう思いから始まったこの企画。

その大会が神奈川県厚木市の荻野運動公園で開催されました。

参加者は30名弱。裸足100kmギネス記録はニュージーランド人の持つ8:49:42。この記録を上回ることがトップランナーの目標となり、そこを狙えないランナーは10時間という制限時間内に100km走ること挑むことになります。

100kmのウルトラマラソンを知らない人のために簡単に説明すると、100kmで10時間というのはフルマラソンのサブ3と同格ぐらいに難しいことです。そこに30人の裸足ランナーが近く集まったのです。ちょっとした事件です。

荻野運動公園競技場のトラックは少し削れてて裸足向きでした

荻野運動公園競技場のトラックは少し削れてて裸足向きでした

しかも半数近くがハーフマラソン以上の距離を裸足で走ったことがありません。裸足で100kmを走ったことのある人は数名。こんな過酷な大会に集まる人がこんなにもいるなんて…

9時のスタート時は晴れて少し暑くなりそうな天気。号砲とともに記録狙いのランナーたちが駆け出します。記録狙いの人はいいのですが、周りもつられてハイペースな感は否めません。最初に貯金を…と思ったのでしょう。

スタートで飛び出す選手たち

スタートで飛び出す選手たち

30kmを超えたあたりから徐々に脱落者が出てきます。あまりのハイスピードに足裏を消耗してしまったようで、とても完走できないとの判断でリタイア。ウレタン舗装のトラックとはいえハイスピードは裸足には優しくありません。

トップは入れ替わりがあるものの、ずっと世界記録を上回るペースで走ります。しかも大幅に上回り、複数の世界記録更新者が出そうな予感が会場を包みます。走りが安定しすぎて失速の気配がまったくありません。

それでも時間とともにトップ集団がばらけ始め、記録更新は2人の裸足ランナーに委ねられる形に。このときすでに多くのランナーが離脱。残っている人も気力だけで残っている人もいます。足は進まないけど意地でも10時間立ち続けたいという思いが伝わってきます。

雨が大きなターニングポイントに

雨が大きなターニングポイントに

そして終盤に差し掛かったところで予定外の雨。これがランナーの明暗を分けたかもしれません。かなりの土砂降りになり気持ちが切れた選手、そこから回復した選手。それぞれのターニングポイントになった雨でした。

一位の

一位の山田選手は世界記録を大幅に更新

そこからしばらしくて歴史的瞬間がやってきました。山田選手 8:18:14の世界記録更新でゴールです。そして続く石川選手も8:26:03の世界記録更新でゴールです。2人がこれまでの世界記録を大幅に上回るタイムで完走しました。

ちなみに今回のタイムはギネスに申請するわけではないので非公認記録ですが、世界一の裸足のウルトラランナーがうまれたことには違いはありません。別にギネスに載ったから世界一速いという記録が嘘なわけではありません。

100km完走できなかった人も10時間走りきりました

100km完走できなかった人も10時間走りきりました

このあとも続々と100kmゴールする選手が現れ、100kmを10時間以内にゴールした裸足ランナーは6名になりました。そして100kmに足らずとも10時間走り続けたのは10名です。合計16名が10時間も裸足で走り続けたのです。

こんなすごい大会が人知れず神奈川の山の麓で行われていたことと知ってもらいたくてレポートしました。来年も開催予定ということなので興味がある人はぜひチェックしておいてください。

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