ロードのシーズンが終わってこれからはウルトラマラソンやトレランのシーズンです。今年もたくさんのランナーさんがトレランに挑戦することになるのでしょう。
そんな初めてのトレランをする人が山に入るときに気をつけること、持っておくべきアイテムなどを紹介します。
絶対に持っておくべきものは水
水は命にかかわると考えてください。
春はまだ気温が低いのでなんとかなりますが、夏の山でも気温は高いのであっという間に水が足りなくなります。
どれくらい必要かは人それぞれですが、まずは1時間の行動で500ml必要だと考えてください。山を2時間走る場合は1L、4時間走る場合は2L。
あくまでも目安ですが、あまり重すぎても走りに影響するため極力減らしたい気持ちはわかりますが、それで脱水症になっては意味がありません。
ハイドレーションは便利ですが、水の残量を把握しにくいという問題があります。ハイドレーションを持っているときも、500mlペットボトルを1本は予備で持っておきましょう。
水を減らすのは何度か山に入って感覚を掴んでからにしてください。
給水方法は「こまめに」一口飲むのが理想です。喉が渇ききる前に一口給水を続けてください。
スマホ+地図とコンパス
地図を読めないことには地図があっても仕方ないのですが、かと言って持っていないといつまでたっても地図を読む習慣が身につきません。
何度も登っている山なら問題ありませんが、初めのて山はどんなベテランでも、どんな低い山でも遭難のリスクがあります。
まずはコンパスと地図の使い方を練習しておきましょう。これは最低限のマナーです。「ハイキング道だから大丈夫」そういう根拠のない自信が遭難を招くケースがあります。
最近はスマホで現在地も方角もわかりますが、遭難するようなときはスマホのバッテリーが切れてしまうとそこでおしまいです。必ず地図とコンパスの使い方を勉強しておきましょう。
WEB ECHIGOYUZAWA
地図とコンパスの使い方。
行動食・非常食
どれぐらいの時間走るかにもよりますが、行動食は当然のこととして非常食は必ずリュックに忍ばせておきましょう。
shotsのようなコンパクトでカロリーの高いものを2個ぐらい持っておけば安心です。ただしこれらは「緊急事態用」ですから、行動食は自分の走る距離や時間に合わせてしっかり持っておきましょう。
荷物を合わせた体重が60kgの人が高尾山くらいのゆるい傾斜の山を1時間かけて上るだけで消費カロリーは800kcal近くにまでなります。そこそこの傾斜のある山を4時間走ると2000kcalくらいは簡単に消費します。
お昼時ならばいつもの食事の倍ぐらい食べてもいいところ。カロリー高めな行動食を持っていくようにしてください。
塩タブレットもしくは塩飴
登山であればそれほど汗をかかないかもしれませんが、夏のトレランは体中の水分がすべてなくなってしまうのではないかと思うほど汗をかきます。
そして失ってこわいのは水分だけではなく体内のミネラルです。
真夏のランナーは圧倒的に塩分不足です。できれば塩そのものをリュックに入れておくか、塩タブレットや塩飴を持っておきましょう。
塩タブレットよりも塩飴のほうが塩分は多いのですが、夏に塩飴をリュックに入れておくとちょっとした惨事になりかねません。溶けにくい塩飴か、塩タブレットを多めに持っておきましょう。
最悪の場合は、自分の腕や顔についた汗を舐めるようにしてください。トレランは決してスマートな競技ではありません。サバイバルの延長線上にあるすぽーつですので、「生き延びる知恵」を学んでおきましょう。
突然の雨対策にレインウェア
山の天気は変わりやすいので雨対策は必ずしておきましょう。
まず雨が降りだしたらランニングは中止してください。そしてそこから最短のエスケープルートに逃げて雨をしのいでください。
登山をする人たちは雨でも山に登りますが、彼らは雨の山を歩くための準備をしています。ほとんど道具を持たずに山を走るトレイルランナーにとって雨は最もおそれるべき存在です。
レースであれば頑張って走るのもありですが、ただの練習の場合は「雨が降ったら走るのをやめて下山する」を基本としてください。
すぐに下山するにしても風や雨から体を守る必要がありますので、低山のハイキングコースを走るのでなければ、レインウェアは必ずリュックに入れておきましょう。
念のために持っておきたいホイッスルとライトと熊鈴
絶対いるわけではありませんが、一度買っておけば減るものではありませんので、ホイッスルとライトと熊鈴はどこかのタイミングで買ってください。
遭難したときにホイッスルの有無が運命の分かれ目になることもあります。重さも決して重くありませんので、これはリュックに常備しておきましょう。
同じくライトも特に午後から長い距離を走り出す人には必要です。
知らない山でライトも持たずに夜を迎えたら、その夜は恐怖心と戦うことになります。お守りだと思ってライトも常に持っておきましょう。
そして意外と持っていないのが熊鈴です。
日本の山には熊以外にも様々な動物がいます。その動物に対して自分の存在をアピールすることで山での遭遇する可能性を下げることが大切です。
お互い山道で鉢合わせなんてことにならないよう、熊鈴もカバンにつけておきましょう。
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