ランニングシューズの基礎知識と失敗しない選び方

これからランニングを始めようという人や、各メーカーの新作モデルを見て買い替えを検討している人。ランニングシューズを購入するタイミングは人それぞれ違いますが、どうやって選べばいいのかで困っているランナーさんいますよね。

一緒に買いに行ってくれる友だちがいればいいのですが、買い物に付き合わせるのも悪いと思って自分だけでお店にいって、店員さんに言われるがまま……結局自分に合っているのかどうか分からないシューズを履いているという人も多いかと思います。

ここではこれから新しいランニングシューズを買おうと思っているランナーさんのために、シューズ購入前に知っておきたいランニングシューズの基礎知識と選び方についてご紹介します。

ランニングシューズは何でもいいという考え方

極論を言えば、ランニングシューズなんてどれでも構いません。こう書くと身も蓋もありませんが、もし1分1秒を削るような走りをしたいのであれば、またシューズの選び方が変わってきますが、3時間30分くらいまでなら何でもOKです。

ショップに行くと「サブ4向け」「サブ5向け」といったように、設定タイムごとにシューズを紹介されていますが、あれは無視してください。もちろんシューズにはコンセプトがありますが、大事なのはスピードではなく自分の走りに合った1足を選ぶことです。

「サブ4向け」「サブ5向け」といった分類に惑わされると、最適な1足を見逃してしまう可能性があります。

シューズの設計をしている人に言わせれば「何でもいい」というのは暴論かもしれませんが、実際に走って試せるのでなければ、それだけでシューズ選びはギャンブルのようなものです。

見た目が良くて、足を入れたときにストレスがないものなら、どれを履いたってそこそこ走ることができます。選び方を知る前に、そのことを大前提として覚えておきましょう。

シューズ選びで重視するポイント

シューズなんてどれでもOKというのが基本スタンスですが、きちんと試走できるという前提ならチェックするポイントがいくつかあります。

・窮屈感がない(フィット感がある)
・接地したとき足がシューズに擦れない
・接地したときに足がぶれない
・自分の接地ポイントで最大限の反発力を得られる

上の3つはほぼ同じことなのですが、きちんと足にフィットしたシューズを選ぶようにしましょう。小指や親指が当たって気になるランニングシューズを履いて42.195kmを走ることはできません。

かといってブカブカのランニングシューズでは接地したときに足がぶれてしまい、走りにロスが出てしまいます。ある程度足をきちんと拘束することがいいランニングシューズの条件です。

そして何よりも重要なのが、自分の走り方に合ったシューズであるということです。シューズにはスイートスポットと呼ばれる、最適な着地点があります。一般的にはトップランナー向けのシューズは前側、初心者向けと呼ばれるランニングシューズは踵側にスイートスポットがあります。

ただ、これはシューズのコンセプトによるものですので、きちんとしたスイートスポットがどこにあるのかは履いて走らないと分かりません。スイートスポットを使えるかどうかで、1km10〜20秒くらいは変わってきます。

シューズによって「走りやすい」「走りにくい」という感覚があると思いますが、それはこのスイートスポットが自分の走りにマッチしているかどうかで決まります。

とはいえ、走ってみないと分かりませんので試走出来ない場合は、そういうものがあるくらいに覚えておきましょう。

軽量性・クッション性・反発力

これはいろいろ議論がありますが、物理的には重たいランニングシューズは走りの邪魔になります。たった50gの違いでも42.195kmを走ると、トータルで消耗するエネルギーが大きくなります。

初心者の多くが足が重くなって後半失速しますが、その理由のひとつとして重たいシューズが挙げられます。

ただし、軽いシューズはクッション性が高くありません。このため、きれいな着地ができていない人が履くと、足を何度も叩きつける衝動で足が疲労してしまいます。そういう意味ではクッション性も重要です。

ところがクッション性を求めると今度は反発力が失われます。ソールが変形するのに力が使われますので、そこでエネルギーロスが発生します。そして反発力をつけようとするとシューズは重くなりがちです。

このような流れがあるので、最近はアディダスやナイキなどの海外メーカーは「軽くて、クッション性があり、しっかり反発する」ソールの開発に力を入れています。アディダスのBOOSTフォームなどがそれにあたります。

このため、海外メーカーの最新のランニングシューズなら、基本的にはいずれも兼ね備えていると考えて構いません。ただし、そのような機能を持たせたランニングシューズはかなり高価で、2万円を超えるようなものも珍しくありません。

財布の中身が限られているなら、何かを妥協する必要があります。どれを妥協するかは人によって違います。店員さんに相談するときは、何を重視したいか、その優先順位を伝えましょう。

予算は最初から決めておく

もしランニングシューズにいくらでも出せるというのであれば、予算なんて決めずに、最高の1足を買えばいいのですが、ほとんどのランナーが限られたお小遣いを使ってランニングシューズを購入していますよね。

そう思うと、「軽量性・クッション性・反発力」などよりも重要なのはコストだったりするかと思います。ランニングシューズを買いに行くときにまずすべきことは、予算の上限を決めることです。

1万円なのか、それとも1万5千円なのか。はたまた5000円しか出せないというランナーさんもいると思います。これを曖昧にしてしまうと、「あれもいい、これもいい」と迷ってしまうことになります。

予算を決めたら、それ以上の値段のシューズは視界から外してしまいましょう。店員さんに相談するにしても、予算が決まっているとおすすめできるシューズの絞り込みがしやすくて、最適な1足が見つかりやすいというメリットもあります。

もちろん、一目惚れで予算オーバーするシューズを購入してもいいのですが、基本的には予算の範囲内でランニングシューズを選びましょう。

ランニングシューズを選ぶときのまとめ

いろいろな情報を一気に詰め込んでご紹介しましたので、やや頭が混乱しているかもしれません。最後にシューズ選びの手順も含めて、選び方をまとめてご紹介します。

1.予算を決める
2.軽量性・クッション性・反発力のいずれを重視するか決める
3.履いたときのフィット感を確認

軽量性・クッション性・反発力のすべてを兼ね備えたランニングシューズが理想ですが、かなり高額なものになります。予算をオーバーしている場合はどれを重視するのか、優先順位を決めてください。

そして、最後は履いたときのフィット感です。どこか窮屈に感じるシューズはいくらデザインが気に入っても対象外にしてください。もちろんブカブカのランニングシューズもNGです。最適なフィット感を追求しましょう。

もしランニングシューズを借りられるランステが近くにあるなら、ランステでレンタルしてシューズを試してみるというのもおすすめです。やはり実際に走ってみないと自分の走りがスイートスポットに合っているかは分かりません。

レンタルできる場合は、走りやすいと感じるシューズを選んでください。どこか重さを感じたり、思うようにスピードに乗れないという場合は、フォームとシューズの相性がよくありません。いろいろ試して「これだ」と思える1足を見つけましょう。

最後にひとつだけ重要なこと。ランニングシューズなんてどれでも大丈夫だと最初にお伝えしましたが、結局のところ本当に大事なのは自分がきちんと練習をするということです。

シューズが勝手にゴールまで運んでくれるわけではありません。ゴールまで走りきれるかどうかは自分の練習次第であり、シューズはそれをサポートする存在に過ぎません。まずはシューズに頼らず走りきれるだけの練習をきちんと積みましょう。

その練習があって、シューズは初めて最大の力を引き出してくれます。そのことだけは忘れないようにしてくださいね。

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