日本一早いマラソンレポート「第9回宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソン」

2018年8月18日から19日にかけての2日間。神奈川にある宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンが開催されました。宮ヶ瀬湖にある芝生広場を拠点に1周約1.8kmのコースで、24時間タスキを繋ぎ続けるこの大会をレポートします。

この大会は会場は種目が24時間リレーの部のみでしたが、今年から24時間ソロの部が男女ともに新設されました。

ただ、それほど告知がしっかりされていなかったのもあり、男子は19人、女子は6人のみのエントリーとなりました。チームの部もここ数年で最も少ない100チームで競い合います。

数年前はチームの部のテントが所狭しと建っていたこの大会会場も、今年はかない余裕のあるレイアウトです。ただこれは宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンに限ったことではなく、他の24時間マラソンでもエントリー数が減っています。

最近はランニングの楽しみ方が幅広くなり、マラソン大会に出ないという人も増えています。また、かつては会社の仲間を誘って出ていたチームでもなかなかメンバーを集めるのが大変なようです。

こういう大会は幹事さんの負担だけが大きく、他のメンバーがおんぶに抱っこという状態になりがちです。その結果、幹事さんが疲れてしまって「もういいや」となってしまいます。

ランナーさんの中にも、思い当たる節がある人もいるのではないでしょうか。

おそらくこれから24時間リレーマラソンはいくつかの大会が消えていくのではないかと考えられます。歴史のある24時間グリーンチャリティリレー マラソンin東京ゆめのしまでさえ参加チームが激減しています。

そんな宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンですが、運営側の「このままではいけない」という意識はしっかりと伝わってきます。個人の部を開設したのもそのひとつですし、会場内ではたくさんのイベントも行われていました。

さらには、今年は天候に恵まれた中での開催となりました。宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンはここ数年、悪天候に悩まされた大会ですが、今年は珍しく1滴の雨もふらないまま24時間を経過しました。

ただし、深夜の気温は15℃前後で、かなりの冷え込みになりました。

日中は気温がそれほど高くないにも関わらず、少し走っただけで汗が止まらないコンディションと、秋の訪れを感じさせる夕暮れ以降の寒さ。常連の参加者でも雨対策はしっかりしていても、この寒さには苦しめられました。

また宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンは24時間リレーマラソンには珍しく、高低差28mのアップダウンも周回コースの序盤にあります。襷を受け取った直後に一気に駆け上がりますが、ここで頑張った多くのランナーが後半に大失速します。

ちなみに、個人ソロの部のトップは127回もこの丘越えをしていますので、24時間の間に富士山を上って下りるくらいの負荷がかかっていることになります。

そんなコンディションの中で開催された宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソン。毎年若いランナーで構成されたチームがありますが、今年は参加チームが少なかったこともあり、例年以上にそのパワーが溢れている大会になりました。

1周約1.8kmのコースを、1周6分台の前半で駆け抜けていく若者たち。それを横目に自分たちのペースを守りながら堅実に周回を重ねるベテランチーム。ただ、コース上では年齢なんて関係ありません。

それぞれがライバルであり、そして同じコースで24時間を過ごす仲間でもあります。あるチームはコース上で24時間、すべてのチームに対して声援を送り続けていました。

走力のあるチームでも、あまりスピードの出ないランナーに対するリスペクトがあり、無理な追い越しなどはあまりありません。このフレンドリーな雰囲気こそが宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンの特徴でもあり魅力でもあります。

もっとも今年に関してはやはり参加チーム数が少ないというのも、コース上でのトラブルが少なかった要因にもなっています。参加チームが多くなればなるほどコースは混雑しますが、大会会場も盛り上がります。

100チームというのはこの大会を開催するための最低ライン。参加チームがこれ以上減ってしまうと存続は厳しくなってくるかもしれません。

大会そのものにはとても魅力もありますが、車を持っていない人が参加しづらいというのがこの大会最大の弱点になっています。この問題ををクリアしないと、これからも参加チームは減り続けてしまうような気がします。

しかも開催時期がお盆明け最初の土日というのも、企業チームでの参加が難しいという問題もあります。会社によってはまだ長期連休中で、その最終日が24時間マラソンで取られるとなると、やはり参加しにくいという問題が出てしまいます。

良い大会なのにもったいない。これまで4年間参加してみた率直な感想です。

でも、この流れはひとつの大会がいくら頑張っても限度があります。24時間リレーマラソンというコンテンツそのものが、一定の役割を終えて縮小化していくしかない状態にあります。

このまま縮小化していくのか、それとも大会の歴史に幕を下ろすのか、宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンに限らず、すべての運営事務局がいずれかの決断を迫られることになるはずです。

それでも宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンには根強い人気があり、毎年の出場を楽しみにしているチームもあります。24時間レースの終了が近づくとコース上に自然発生するハイタッチの列。

そしてチームメンバー全員でのゴールに加えて、今年は個人のランナーを称える盛大な拍手も加わり、これまで以上に会場のボルテージが上がりました。

その場にいたランナー全てが、24時間の経過を喜び、そして24時間を戦ったという達成感を共有しました。こういう経験は普通のマラソン大会ではできません。誰かのために襷をつなぐ。それも24時間も。

一度経験するとハマってしまうのが24時間リレーマラソンです。でも、様々な要因が絡んで、同じチームでの継続参加が難しくなっている現実。

少なくとも宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンにおいては「また来年も出たいよね」という声があちこちで聞こえます。ニーズは間違いなくあるものの、そのニーズを拾うには今までとは根本的に違う方法も考えていく必要がありそうです。

宮ヶ瀬湖24時間リレーマラソンが来年も開催されるなら記念すべき10回目の大会になります。10回の開催があればそれはひとつの歴史ということになります。10回目の開催が問題なく行われること。そして今年以上のランナーが集まることを期待しています。

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