日本一早いマラソンレポート「第11回 湘南国際マラソン」

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今年ですでに11回目の開催となった湘南国際マラソン。東京マラソンとともにマラソンブームの一翼を担った大会でもあります。ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、11年のキャリアは伊達ではありませんでした。

湘南国際マラソンは「先着順」での大会ですので、毎年0次予選としてクリック合戦が行われます。フルマラソンに19000人ものランナーが走るにも関わらず、圧倒いう間に参加枠が埋まってしまう人気の大会でもあります。

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湘南国際マラソンは大会としての華やかさには欠けますし、沿道の声援をほとんど受けられない区間もかなりあります。アクセスも悪いため、決して高い評価を受けている大会ではありません。

ランネットの第10回大会の評価は69.6点で、非常に残念な大会というイメージがあるにも関わらず、湘南国際マラソンはいつも参加者がたくさんいて、多くのランナーがリピーターとして戻ってきます。

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いったい湘南国際マラソンにはどんな魅力があるというのでしょう。

第11回大会となった今回は風もそれほど吹かず、気温はやや高め、そして富士山はっきりと見える、絶好の湘南国際マラソン日和でした。トップランナーは少し高い気温に苦しめられたかもしれませんが、市民ランナーにとっては最高の1日でした。

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スタートはいつもと変わらない西湘バイパスの上から。非常に簡素なスタートゲートからのスタートになります。にぎやかなゲストがいなければ、ここがスタートラインとは誰も気づかないくらい簡素なスタートゲートです。

なぜか後からスタートする10kmのゲートのほうが大きくて目立ったのは、フルマラソンは19000人が走るということで、少しでも道幅を広くしたいという配慮だったのでしょう。それでも最後尾のランナーがスタートするまでに30分以上かかります。

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そのあいだランナーに声をかけ続ける千葉真子さんと林家たい平さんにはるな愛さん。ほかのゲストもずっと手を振って、ランナーを送り出します。林家たい平さんは10kmを走ったのですが、スタート時は多くのランナーをハイタッチで見送ったあと、最後尾からスタートします。

ゲストが先頭からスタートして、どこにいたかわからないマラソン大会がよくあるのですが、湘南国際マラソンはさすがに「どうすればランナーが喜ぶのか」を知っています。

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コースは高低差はないものの小さく上ったり下ったりを繰り返します。GPSで時間を追っているランナーはペースが安定せずに、苦しんだのではないでしょうか。

沿道の所々では声援があるのですが、この大会もさいたま国際と同じく、電車の駅からのアクセスが悪いため、東京マラソンのような途切れない声援というわけにはいきません。しかもスタートは湘南バイパスの上です。

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折り返しの江ノ島周辺では声援を受けられるものの、自分と向き合っている時間の長いフルマラソンになります。

実はこの「自分と向き合っている時間が長い」ということが湘南国際マラソンの魅力なのかもしれません。コースは延々とまっすぐで単調です。江ノ島からの復路は富士山も見れてまだ景色がいいのですが、往路はほとんど何も見えません。

そのため自分と向き合うしかなくなるわけですが、自分と向き合うことこそマラソンの本質であり、最近のマラソン大会では忘れられがちな要素のひとつです。

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東京マラソンという誰もが注目する大会ができたことで、マラソンは声援があるものだという考え方が一般的になりましたが、本来のマラソンは淡々と自分と向き合うスポーツです。自分の強さや弱さと向き合う時間を持てるのがマラソンの魅力のひとつです。

どんなに苦しくても自分の力で前に進むしかない。沿道の声援は嬉しくても、最後に頼れるのは自分だけ。湘南国際マラソンはそういうマラソンの本質がむき出しになっているため、何度も挑戦したくなるのかもしれません。

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とはいえ、湘南国際マラソンも初期の頃とは違い、地域色のあるエイドも用意されていて、独自色を出そうとしています。

今年の大会が終わってからも、やっぱり湘南国際マラソンは低評価になるのでしょう。「トイレが少ない」「駅から遠すぎる」「シャトルバスの行列が長すぎる」いろいろ問題はあります。

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でも走り終わった後に、湘南国際マラソンくらい会場に人が残ってのんびりしている大会もなかなかありません。充実したスタート・ゴール会場だからというのもありますし、駅前にほとんどお店がないというのもありますが、それはやはり充実したいいマラソン大会だったからのような気がします。

そしてまた来年も激しいクリック合戦が行われることになります。

自分と向き合える時間が長かった分、帰路についてから「もう少し頑張れたかな?」「あそこでなんで歩いてしまったんだろう」そんな思いが次々と湧いてきているはずです。

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にぎやかな大都市マラソンは「あぁ楽しかった」で終わってしまうことが多いのですが、湘南国際マラソンは悔しさがしっかりと残ってしまうマラソン大会なのです。頑張りきれなかった自分が浮き彫りになる。湘南国際マラソンはそんなマラソン大会です。

もし湘南国際マラソンをまだ経験していないランナーさんがいるなら、ぜひ来年以降の参加検討をしてみましょう。自分の強さや弱さを肌で感じ、ランニング人生に影響をあたえることになるいい経験ができるはずです。

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