日本一早いマラソンレポート「第37回 山中湖ロードレース」

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マラソンランナーにもいろいろなタイプな人がいて、新しいことにどんどんチャレンジしていくマラソン大会が好きな人もいれば、多少の不満はあっても安定感のある長年続いている大会に出続けるのが好きな人もいます。

山中湖ロードレースは、後者のタイプに適しているマラソン大会です。今回で37回目となる歴史があり、大会の運営に不備はありません。スタッフもそれぞれに自分の役割を理解しているため、安心して参加することができます。

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ただし、山中湖というアクセスの難しい場所での開催ということで、車を持っていない人には参加が難しく、実際のところ車を持っていない若者層よりもベテランランナーが多く、なおかつラン仲間と参加している人が目立ちました。

それでも、ハーフマラソンと山中湖1周コース(13.6㎞)の2種目合わせて、1万3千人ものランナーが集まります。車さえあれば、この時期に首都圏から日帰りで参加できるマラソン大会というのはやはり魅力的です。

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37回目の開催となった今日は最高気温で21℃の予報。昨年まで2年連続で30℃を超えていたことを考えると、めったにやってこないベストコンディションでの開催です。1000mを超える標高にあるため空気はやや薄めですが、極端に走りにくいということもありません。

そもそもこの時期に自己ベスト更新を狙う人も少ないのでしょう。ハーフマラソンの参加者が5千人に対して、13.6㎞という中途半端な距離の山中湖1周が8千人の参加で、記録狙いでない参加者の方が多いことがわかります。

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仲間と一緒に山中湖周辺のホテルや旅館、コテージなどに泊まって、1日遊んだ翌日に朝から爽やかに走ってから帰宅する。そんな充実の休日を過ごすスタイルが、この大会を楽しむためのポイントでもあります。

走るのはあくまでもおまけ。そんな参加者が多いのかもしれません。

もっとも上位のランナーは、非常にハイレベルな走りを見せてくれます。多少のアップダウンはあるものの、基本的にはフラットなコースですので、とても走りやすいうえに、今回の低い気温です。

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残念なのは、富士山がちょうど隠れてしまったことで、山中湖に映る富士山を眺めながら走ることができなかったことです。景色も最高のコースというのが山中湖ロードレースの魅力だったのですが、涼しい気候との両立はなかなか難しいようです。

スタート・ゴール地点周辺は声援を受けられるのですが、コースの半分以上は静かな湖畔沿いの舗装路を走ります。昔ながらの「走ることと向き合うためのマラソン大会」が山中湖ロードレースの特徴のひとつです。

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東京マラソンのような華やかな都市型マラソンを好きな若い人には、やはりあまり向いていないかもしれませんが、マラソンブームが始まる前から走っているベテランランナーさんは、こちらのほうが落ち着いて走れるかもしれません。

最近の都市マラソンが、新しいことにどんどんチャレンジしていく、ベンチャー企業の経営者とするなら、山中湖ロードレースは、最初に入社した会社で何年もコツコツと働き続ける堅実な社員といったところでしょうか。

どちらが好きかというのは、人それぞれ違います。

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何十年も走り続けてきたランナーさんは、最近のマラソンブームによって出来た大会をそれほど歓迎していないのかもしれない。山中湖ロードレースに出ているランナーさんたちを見ているとそう感じてしまいます。

もちろん山中湖ロードレースも様々な取り組みをしていますが、新しい大会と比べるとチャレンジングなことはあまりしませんし、現状維持でよしとしている感じが伝わってきます。

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それは悪いことではありません。1万3千人が走る大会で、大きな事故もなく無事開催できることで、マラソン大会としては成功です。

ただ、他の古くからある大会とどうように、「なんでこうなるのだろう?」と思うような点が、いつまでも変わらないまま放置されているのが目につきます。特に気になったのが動線の悪さです。

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リゾート地である山中湖での開催ですので、会場周辺の道は入り組んで、思うように移動できなくて困っている人が目立ちました。走り終えて駐車場に戻るのに大回りが必要ですし、ゴール後の動線も自由に会場内を歩き回れるものではありません。

せっかく飲食ブースがいくつも出ていたのに、そちら側に行くためにはゴールしたランナーの集団を横切らなくては行けません。強引にその流れを横断しようとする人と、ゴール直後で疲れている人が、お互いにぶつかりあいながら前に進んでいました。

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こうしたことは、ちょっとしたレイアウトの工夫をするだけで改善できるのですが、おそらく大会側はこれまでも同じようにやって来て、大きな問題がないから改善する必要性も感じていないかと思います。

これは山中湖ロードレースに限ったことではなく、何十年も続くマラソン大会によく見られることです。そしてそんな小さなことは気にせずに、その大会に何度も参加してくれる人たちも大勢います。

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何でもかんでも改善するだけが大会運営のあり方ではないのかな。そう感じたのが、山中湖ロードレースの会場でした。

何かを改善しようとすると、上手に行わないとどこかに別の歪が出てきます。その歪によって、これまでよしとしてくれていた人たちに、不満が出ることだってありえます。そんなリスクを負うよりは現状維持。これもひとつの考え方です。

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マラソン大会に華やかさを求めず、ストレスなく走ることができればいい。そういうランナーさんも多いと思います。山中湖ロードレースはそんな人に適した大会のひとつです。

華やかすぎるマラソン大会はちょっと苦手という人は、ぜひ来年以降に参加してみてください。

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ひとつだけ注意しておいてもらいたいのが、この大会での渋滞です。会場入りはそれなりに時間がバラけるのでまだいいのですが、帰りは一斉に動き出しますので、かなりの渋滞があります。

特に、山中湖から御殿場に抜けるルートは、夕方まで渋滞が続くそうです。東京方面には中央道、神奈川県方面へは山中湖西側にある道志みちを利用して、渋滞を上手に回避しましょう。

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