RUNNING STREET 365として注目している大会のひとつ「復活の道しるべ 陸前高田 応援マラソン2017」が、2017年11月19日に開催されました。
毎年タイミングが合わずに現地に足を運べずにいます。そんな中、主催のアディダスジャパンからレポートが出ましたので、それらも含めて陸前高田応援マラソンの魅力についてご紹介します。
陸前高田応援マラソンは、東日本大震災の復興支援として、アディダスジャパンが全面的にサポートして開催されている大会です。
あの日の津波によって壊滅的な被害にあった、陸前高田の街に笑顔を取り戻すために様々な活動を行ってきましたが、この陸前高田応援マラソンは、まだ復興が終わっていないこと、でも前を向いていることを伝えてくれる大会です。
昨年は10kmのコースを取ることができず、10kmの部は5kmのコースを2周走っていました。それから1年、道路環境が改善されたことによって、10kmのコースを作り出すことができました。
続けて出ている人は、復興はまだ道半ばであることと、それでも着実に進んでいることを自分の足で感じ取れたのではないでしょうか。
参加ランナーはみんな、陸前高田市への応援メッセージを書いたゼッケンを背中に背負います。いま陸前高田で踏ん張っている人や、遠く関西からこの大会の魅力に惹かれてやってくる人がいます。それぞれの想いが背中に込められています。
この背中の言葉に地元の人たちは勇気をもらい、地元の人たちは声でランナーに勇気を与えてくれます。たった1日のイベントですが、震災を風化させないために、そして前へ進むために、こういう1日はとても大切です。
被災地を自分の足で駆け抜ける。
これは陸前高田に限らず、日本中どこでもできるランナーならではの支援の形ではないかと思います。被災地に対して募金をしたり、ボランティアをしたりするのもひとつの形。全力で駆け抜けたり、笑顔で声を掛け合ったりするのもひとつの形。
ランナーだからできることがあります。
ランナーはいつの間にか「フルマラソンくらい走れてあたり前」になってしまいますが、一般の人にしてみれば5km走るだけでもすごいことです。5km、10kmをそれぞれの想いを背負って走る。
それを見た人が、自分も頑張ろうと思える。人によっては「来年は走ってみようかな」と思って体を動かし始める。これはとても大きな復興支援です。
復興が進むことで、陸前高田で走れる道が増えていきます。そうなると、いずれハーフマラソンやフルマラソンも開催できるかもしれません。
もしこの大会でフルマラソンを開催できるようになったら、そのときはきっと復興としての一区切りになるのかもしれません。以前の形には戻ることはできませんが、新しい再スタートとしてのフルマラソン。
そんな日が来るのをただ待っているのではなく、ランナーならその輪に加わってみませんか。
フルマラソンシーズンで、10kmを走りに陸前高田まで行くのは大変かと思います。でもランナーには記録よりも大事なことがあります。走れることの喜び、走らせてもらうことへの感謝。
陸前高田応援マラソンは、そういうマラソンの原点を思い出させてくれる大会です。ぜひ来年はみなさんも陸前高田の地を走りましょう。RUNNING STREET 365としても来年はぜひ走って「日本一早いマラソンレポート」を書きたいと思います。
陸前高田応援マラソン:公式ホームページ