初心者ランナーはマラソン大会で関門とどう向き合うべきなのか

NAHAマラソンのゴール直前で関門時間を過ぎたタイミングで競技場のゲートを閉められるという記事がヤフーニュースに取り上げられ、さらにさいたま国際マラソンでは、スタートのロスが大きくてちゃんと走ったのに第1関門に引っかかるというトラブルが発生しました。

NAHAマラソンに関しては、競技場のゲート封鎖は大会名物となっていますので、むしろ関門突破を狙って、あえて競技場直前で待ち構えているランナーもいるくらいで、記事を書いた記者がNAHAマラソンを知らなさすぎたのでしょう。

基本的には42.195kmを6時間15分以内に完走できなければ、DNF扱いになりますので、もともとは競技場内の混乱を避けるために、6時間15分で競技場のゲートを閉じていたのでしょう。

こちらは別に大会側に落ち度があるわけではなく、そもそも完走扱いにならない人を締め出しただけのことです。「最後まで走らせてあげるべき」という声もありますが、それをすると際限がなくなります。

ルールとして6時間15分が完走タイムに設定されているのですから、そこまでに戻ってこないなら残り1mだったとしても、走る権利は与えられません。それがマラソンというスポーツです。

もっともNAHAマラソンの場合は、第1関門の21.3km地点で多くのランナーがリタイア扱いになるように出来ています。最後方はスタートに30分以上かかり、さらにはアップダウンがある上にコース幅も狭くて抜きにくいため、普通に走ったのでは確実にリタイアします。

とはいえ、NAHAマラソンでは最初から完走する気もないランナーも多く、半分で終了のつもりで走っている人も少なくありません。スタートラインに立つことに意義があり、お祭りに参加することが大切な地元の人たちもいます。

私がここで言えるのはNAHAマラソンはサブ5くらいの走力がないと、完走するのはかなり難しいということです。観光地としての魅力がある大会ですが、コースに関しては日本トップクラスの難コースを持つのがNAHAマラソンです。

そういう意味では、フルマラソンに5時間以上かかるようなランナーには向いていません。第1関門を乗り切るには、実力以上のものを出しきらなくてはいけなくなり、仮にそこを乗り切れても、後半失速するのは目に見えています。

NAHAマラソンの関門に引っかからずに走り切るには、しっかりとした走力をつけるための練習をすること以外に対処方法はありません。

では、さいたま国際マラソンはどうでしょう?ここで起きたことに関しては、それほどしっかりと情報を把握できているわけではありませんが、ほぼ間違いなく運営側の想定ミスです。

第1関門の2.9km地点での関門閉鎖時間は10時24分です。フルマラソンのスタート時間が9時40分ですので、44分で2.9kmということになります。ただし、Aブロックからスタートしたとしたらという条件付きです。

仮にスタートに20分かかった場合には、24分で2.9kmです。1kmを8分20秒くらいで走ればいいので、それほど難しくはありません。ところがスタートロスが23分かかったら7分15秒/km、26分なら6分12秒/kmです。

スタート直後は渋滞も発生しますので、スピードを思うように上げることができないことを考えると、この2.9km地点に関門を設置するのが、そもそもの間違いということになります。

もちろんスタートロスをきちんとコントロールできて、全員が20分以内にスタートラインを超えられると確信があるなら、別に2.9km地点の関門があってもおかしくはありません。でも現実にはスタートロスは23分以上あったわけです。

ですので、基本的には大会側の問題なのですが、とはいえ文句を言ったところで参加費が返ってくるわけではありませんし、おそらく謝罪をされることもないでしょう。何よりも、2.9kmで関門に引っかかったという事実は覆りません。

では、初心者ランナーさんはこの最初の関門に対して、どう向き合うべきなのでしょう。

基本的な考え方は、スタートロスをいくつか想定しておき、その場合にはどのペースで走らなくてはいけないのかを書き出すしかありません。今回のさいたま国際マラソンの場合には、スタートロスが20分から25分程度あることを想定しておきます。

20分以降ロス1分毎に、どれくらいのペースで走る必要があるのかをメモしておきスタートラインを超えたときに、どれくらいのペースで走るのかを決めてください。それが自分には出せないペースだった場合には、諦めるしかありません。

それを回避するには、大会選びがとても重要になります。初マラソンに都市マラソンを選ぶ人も多いようですが、完走を目標にするなら5000人規模の大会を狙ってください。この場合、スタートロスは数分程度とかなり少なめになります。

もしくはウェーブスタートを採用している大会がおすすめです。

参加者の多い都市マラソンに出るのは、ある程度の実績を作って、比較的前方のブロックに入れるようになってから、少なくともサブ5を達成してからのほうがいいでしょう。それまでは小さい大会で腕(脚)を磨きましょう。

もちろん都市マラソンから始めても構いませんが、例年よりも参加者数が増えたときや、スタート会場が変わったタイミングでのエントリーは避けておいたほうが確実です。

初心者ランナーはどうしても、最後尾ブロックからのスタートになります。はっきり言って、これが有利に働くことはひとつもありません。きちんとスタートロスを考慮している大会もありますが、コントロールしきれていない大会もあります。

運営を信じてエントリーするのもいいのですが、スタートロスを完全にコントロールするのは不可能です。いいブロックに入れるまでは、地方の小さな大会への参加をおすすめします。

また、第1関門をギリギリに通過できたら、そこで焦らないようにしましょう。「余裕があと1分しかない」と焦ってペースを上げると、後半に必ず失速します。第1関門を通過したペースを守っていれば、確実に次の関門もクリアできます。

あわてず丁寧に次の関門を目指しましょう。

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