日本一早いマラソンレポート「台北マラソン2018」

RUNNING STREET 365は今年も台北マラソンにやってきました。昨年はまさかの抽選落ちで応援側にまわりましたが、今年はちゃんと当選したので2年ぶりに台北マラソンを走ってのレポートです。

台北マラソンの種目はハーフマラソンとフルマラソンの2種目で、人気が高いのはハーフマラソン。フルマラソンの参加者は7千人、ハーフマラソンの参加者は2万人ですので、いかにハーフマラソンの人気が高いかが分かります。

このようにハーフマラソンのほうに人気が集まるのは、海外レースでは珍しいことではありません。フルマラソンというのはどう走っても体への負担が大きくなるので、健康的とは言えません。

走った翌日もいつもと同じようにジョギングを楽しみたいなら、ハーフマラソンくらいの距離を走るのが理想です。日本人はやるからにはフルマラソンという人が多く、ハーフマラソンをほとんど走っていない人もいるかと思います。

いずれにしても台北マラソンはハーフマラソンとフルマラソンの2種目で、フルマラソンのほうが30分早い6時30分にスタートします。コースの途中で7時にスタートしたハーフマラソンと合流して走ります。

早朝スタートですが、きちんとその時間に合わせて電車が動いています。ですので、スタート地点近くに宿泊しなくてもいいというのが助かります。

今年もスタート時間には雨が降っていましたが、台北はそもそも年間を通して雨の日が多く、台湾の12月は乾季にあたりますが、それとは関係なくよく雨が降ります。このため、台北マラソンは雨の準備をしておく必要があります。

とはいえ、基本は20℃近くありますので、最初から最後まで走り切れるランナーなら寒さにやられるということはありません。むしろ、涼しく感じて前半に飛ばしすぎて後半失速。雨の冷たさに負けるというのが典型的な失敗レースのパターンです。

しかもフルマラソンは風が吹く河川敷を走りますので、走れなくなるとあっという間に体温を奪われてしまい、体が冷えて走れなくなってしまいます。

タイムは出せないのに寒さで負けてしまうかもしれないという悪条件。台北マラソンのような海外マラソンを走ると感じるのは、日本がいかに気候的に恵まれているのかということです。ただ、大事なのはどのレースに行ってもベストを尽くすこと。

台北マラソンはタイムを狙うのには難しい大会です。台北だけでなく、南国のレースで結果を出そうと思うと、かなりの追い込んだ練習を夏場からつづけていないと、納得できるタイムを出すことはできません。

とはいえ、日本からやってくるランナーさんの多くが、観光メインのファンランですので、タイムなんて気にしていないかと思います。そして、RUNNETからの申込みが可能になり、昨年から日本人ランナーの数がかなり増えています。

ランナーの10〜20%は日本人じゃないかと思うくらい、日本語があちこちから聞こえてきました。もともと日本人に人気の大会でしたが、ここ数年でホームページなども整理され、参加しやすい環境が整いつつありました。

そこに台湾旅行ブームがやってきたのもあって、海外マラソンは不安という人でもお手軽に参加できる大会として注目度がさらに高まりつつあります。実際に初海外マラソンという意味ではホノルルマラソンに次ぐハードルの低い大会でもあります。

大会ホームページに日本語サイトがあることからも、いかに日本人を重視しているのかが分かります。

台湾の街そのものも、日本人ウェルカムな状態にあります。本屋の語学コーナーをを覗けば英語と同じくらい日本語の参考書が並んでいます。マラソンを走っていると、何度も「頑張って」と日本語で声をかけてもらえます。

ちなみに台湾ランナーの多くが日本の大会に憧れ、毎年のように日本のマラソン大会を走っています。台湾ランナーは台湾国旗を模したウェアや、TAIWANと書かれたウェアを着ていますので、見かけたらぜひ「加油(ジャーヨウ)」と声をかけてあげましょう。

コースは基本的にフラットです。高架とトンネルでアップダウンがありますが、それほど厳しいものではありません。後半に出てくるので、多くのランナーは歩いていますが。

高低差という意味では走りやすいのですが、気温が高いため心拍数が上がりやすくスピードを出すことはできません。さらに、ハーフマラソンと合流してから分かれるの数キロはかなり道が渋滞して追い抜きができなくなります。

無理に追い抜きをしたランナーにはもれなく後半のアップダウンで苦しくなる魔法がかけられるコース設定。とにかく我慢が大切です。

沿道の声援は日本の応援よりもかなり規模が小さく、小さな応援団が何度も先回りをして応援をしてくれますが、基本的には無音です。東京マラソンのような盛り上がりを期待する人には向いていません。

エイドは水とスポーツドリンクが基本で、2回に1回は給食として、バナナ、ウエハース、クラッカーなどが出されますが、例えばパイナップルケーキのような台湾ならではのフードもありません。

トイレもスタート地点には十分に用意されていますが、コース上には多くあるとは言えません。毎年「立ちション」エリアになる箇所があり、いずれ台北マラソンでも問題になるかもしれません。

ただ、河川敷にはいくつものトイレがありますので、少し待つことになるかもしれませんが、大きなロスになることはありません。

日本も真似たらいいのになというシステムのひとつが、すべての大会で共通の荷物預け袋です。これをおこなえば無駄な袋のゴミがなくなります。もっとも今回は雨でしたので、バックをくるむゴミ袋を用意されていたので、意味があったかどうかは不明ですが。

あと、完走証が電子データになっているというのと、最近はマイカップも普及しつつあります。マイカップはエイドの一番前にセルフ給水ができる場所があり、自分のカップに水やスポーツドリンクを入れることができます。まだ定着には時間がかかりそうですが、台北マラソンそのものがエコに向かっています。

基本的には走っていてストレスに感じることは、中盤の渋滞以外にはありません。走りやすいコース設定で、そして中盤以降はかなり退屈です。これを嫌ってフルマラソンではなくハーフマラソンを選ぶ人がいますが、賢明な判断かと思います。

ハーフマラソンなら、お昼前にはホテルに戻ってシャワーを浴び、そのまま食事に行ける時間です。そこから観光を楽しむことだってできます。1度くらいならフルマラソンを走っておいてもいいかもしれませんが、何度も走るのは、よほど走るのが好きな人くらいかと思います。

ただ、フルマラソンの後半には台湾ビールをふるまう施設エイドがあります。それも公設エイド並みの規模でランナーを酔わせにかかってきます。昨年までは折り返して2回飲めたのですが、今年はコース変更があり1回だけ。

そういうコース上の楽しみがあるのが、台北マラソンの魅力のひとつです。さらには日本人だと分かるように日の丸をウェアに付けておけば、たくさんの台湾人ランナーから声をかけてもらえます。

そんな非日常を感じられるのが台北マラソンです。もちろん食べ物は美味しくて、台湾の人たちはとても親切です。海外マラソンをまだ走ったことのない人にもとてもおすすめです。

LCCも多く飛んでいますしゲストハウスもあるので、国内マラソンよりも費用が安いという魅力もありますので、気になるというランナーさんはぜひ来年の台北マラソンの参加も検討してみてはいかがでしょう。