日本一早いマラソンレポート「第18回万里の長城マラソンマラソン2019」

日中友好を掲げて始まった万里の長城マラソン(Great Wall of China Marathon)。RUNNING STREET 365 も日本事務局として関わっているこの大会は、今年でなんと18回目の開催となりました。

秋の大会も含めると20回以上の開催となっていますが、これだけの開催回数があっても、思わぬこと次々に起こる大会でもあります。

今回は北京EXPOの影響で、開催日直前に会場変更となりました。春大会で使っている八達嶺古長城ではなく、その先にある名もなき万里の長城が舞台になりました。これから参加を検討している人にお伝えしなくてはいけないのが、日本のマラソン大会のように至れり尽くせりの大会ではないということです。

変更になったコースは昨年の秋大会で使っている会場ですので、勝手は分かっているコースでしたが、事務局側で大きなミスを犯しました。本来の折り返し地点よりも、かなり手前で折り返しの地点の看板が設置されていました。

参加者の機転により、そこが間違いであると判断し、その先に進みましたが、折り返し地点では、折り返しの看板がないのでオーバーランすることになります。

このように日本では考えられないようなことが起きるのが中国。もちろん中国でも、北京マラソンのようにきちんと運営された大会もあります。だから、根本的は大会事務局の力不足なのでしょう。日本事務局も含めて、力不足を感じます。

ただ、そんなトラブルはありましたが、コースそのものは変化に富んでいて「楽しかった」と言ってくれるランナーさんも、多くいました。感覚でしかありませんが。

写真からもわかりますように、見事な青空と新緑。大会事務局として様々な万里の長城を見てきましたが、美しさという意味では、飛び抜けて1番です。

今回は万里の長城区間がフルマラソンで約6キロと、かなり短くなっています。ただし、難易度はやや下がった程度で、決して楽ではありません。

階段に苦痛の表情を浮かべるランナーもいれば、テンションが上がって、アドレナリン全開のランナーもいます。ただ、それぞれが苦しさと向き合うことになるのが万里の長城マラソンの魅力です。

もう無理だと思いながらも、他のランナーが頑張る姿を見て勇気をもらう。そうして踏み出した1歩が、他の誰かの勇気になる。競い合うのではなく共に走るという共走。同じようなペースのランナー同士は、気がつけば仲間になっています。

刹那的な関係かもしれませんが、そこには紛れもなく、友情が存在します。

東京マラソンや大阪マラソンといった大都市マラソンにはない、人と人との繋がりがあり、そこから新しく生まれる関係もあります。

日本事務局という立場からも考えて、運営は言うまでもなく未熟。でも世界遺産を走る以外にも魅力があり、そして参加者が年々増えています。今年の日本人参加者は130人でした。

大型連休ということもありますが、万里の長城マラソンでは過去最大の参加者です。大きな宣伝もしていない大会ですが、口コミだけで多くの参加者が北京までやってきます。外国人も含めた参加者数は300人ですので、日本人参加者がいかに多いかがわかります。

日本事務局としては、より多くのランナーに走ってもらいたいとは思うものの、決して1人1人との向き合い方を疎かにしないことを意識して、2019年秋大会と2020年春大会の準備を進めていきたいところです。

運営は日本事務局の対応も含め、稚拙なところがあるのは否めません。それでも、世界遺産の万里の長城を走れるというのはめったにないイベントです。どこで開催するにしても、日本人の参加が喜ばれるのが現状です。

もちろん万里の長城マラソンもそうです。走ってもらえば分かりますが日本人のランナーに対して、興味があるという人も中国にはたくさんいます。むしろほとんどの人が日本人に対して有効的です。

そういう北京の「今」に触れてもらうことが、万里の長城マラソンの存在意義でもあります。北京の今を知ることで、何かを感じられるかどうかは人それぞれ。ただし、知らないとメディアの出す情報だけが正しいものだと感じますが、実際に北京を感じると、自分なりの正解を見つけることはできます。

万里の長城マラソンはそのためにあると言っても過言ではない大会です。興味がある人はぜひ、http://greatwallrun.comをチェックしてみてください。普通のマラソン大会で満足できない人の心をしっかりと満たすことができるマラソン大会です。