ランニング前にカフェインを摂取することで、持久力が向上し疲労感も少なくなることがわかっています。また集中力を高めることができるので、質の高いポイント練習を行うこともできるため、アスリートでも積極的にカフェインを摂取しているケースがあります。
ただコーヒーやエナジードリンクでのカフェイン摂取は、同時に水分も摂取するため体が重たくなり、トイレに行きたくなるなどのデメリットもあります。そこで今回ご紹介するのが、「吸うエナジーチャージ」のイーグルエナジー(EAGLE ENAGY)です。
カフェイン中毒に注意する
先にお伝えしておきますが、カフェインは正しく摂取すれば効果的な成分ですが、摂取しすぎるとカフェイン中毒になります。どれくらいの摂取でカフェイン中毒になるかは個人差がありますが、FESA(欧州食品安全機関)が提言している上限摂取量は次のようになっています。
- 1日当たりカフェイン400mg未満
- 1回あたりカフェイン200mg未満
コーヒー1杯で約90mgのカフェイン摂取になり、1日4〜5杯ものコーヒーを毎日摂取していると、1日の摂取量をオーバーします。この状態でイーグルエナジーを摂取すると、当然摂取過多になってしまいカフェイン中毒になる可能性があるので注意してください。
そもそも、それほどのカフェインを日常的に摂取している場合、イーグルエナジーだけでなくほとんどのカフェインドリンクに効果が期待できません。基本的には「普段からそれほどカフェインを摂取していない人」向けのアイテムだと考えてください。
- 吐き気、嘔吐
- 手足のしびれ
- 動悸
- 悪寒
- 意識消失
- 心肺停止
カフェイン中毒で心肺停止になることはほとんどありませんが、過度の使用はそれだけ体に負担を与えるということだけ頭に入れておいてください。そうすれば必要以上にカフェインを摂取しないように、心理的なブレーキをかけられるはずです。
カフェインの効果
そもそもカフェイン摂取にはどのような効果があるのか説明します。
カフェインは吸収されると血流に乗って全身に行き渡ります。このとき脳にも運ばれていき、アデノシン受容体(Ad2-R)と結合します。このアデノシン受容体は本来アデノシンと結びついて、ドーパミンなどの興奮性神経伝達物質の放出を抑制していますが、カフェインと結びつくことでその効果が薄れて、間接的に興奮状態になります。
これにより下記のような効果が得られるとされています。
- 注意力・集中力を向上させる作用
- 鎮痛作用
- 覚醒作用
- 持久運動パフォーマンスの向上
- 持久運動時の疲労感軽減
身体的なパフォーマンス向上が起こるわけではなく、脳をだましている状態ですので、本来なら脳が「もう無理」と判断して活動を停止したり、パフォーマンスを落とすようなときでも、そのまま継続して活動を続けられるというわけです。必要以上に摂ってはいけないのは、ずっと体に無理をさせてしまうためです。
ちなみにカフェインの効果は数時間持続するので、フルマラソンを走るときなどはレース前に摂取するだけで十分です。また摂取量を増やしても効果が強くなるわけではありません。
ランニングにおけるカフェインのメリット
カフェイン摂取は脳をだましているわけで、苦しさを感じることなく走れるということで2004年まではドーピング禁止薬物に指定されていました。それくらい効果が期待できるわけで、1500m走の前にコーヒーを飲んだほうが3秒タイムが縮まったという実験結果があります。
- 75mg以上摂取で注意力・集中力の向上
- 運動1時間前に体重1kgあたり3mg摂取で持久運動パフォーマンスの向上
これらは科学的根拠があるカフェインの効果として知られており、マラソンなどの持久力が必要なスポーツにおいては、カフェイン摂取により記録向上が期待できます。ただ体重1kgあたり3mg摂取となると60kgの人は180mgも摂取する必要があります。
これだけのカフェインを摂取するとなると、コーヒー2杯分も飲まなくてはいけませんので、利尿作用と合わせてスタート前にトイレに行きたくなるなどの副作用も発生します。そこで登場するのがイーグルエナジー(EAGLE ENAGY)というわけです。
イーグルエナジーはカフェインだけを摂取できる
カフェインが多く含まれているエナジードリンクには、同時に大量の砂糖が含まれており、健康面で問題があります(その砂糖がエネルギーになりますが)。その問題を解決するために開発されたのがイーグルエナジーです。目を覚ますのに大量の砂糖を摂取するのはバカげていると考えたのが、開発のスタートラインです。
ちょうど電子タバコ(VAPE)が流行りだしたタイミングで、そのメカニズムを活用すれば、カフェインだけを摂取できるのではと考えました。さらにガラナ抽出物が天然のカフェインになることがわかり、高麗人参の認知作用とエナジーを促進するビタミンB12を組み合わせてイーグルエナジーが完成しました。
電子タバコの技術を使っているので、見た目は完全に電子タバコで、1本に40mgのカフェインが含まれています。カフェインを吸引するため、コーヒーやエナジードリンクと比べると吸収スピードが速く、すぐに効果が現れます。ドリンクからの摂取では効果が出るのに30分程度かかりますが、イーグルエナジーなら5分程度で実感できます。
個人差はありますが10〜20回の吸引で、コーヒーやエナジードリンク1杯と同等の効果があります。1回の吸引での摂取量は0.1mg程度と少ないため、10〜20回の吸引で効果が持続するのは1時間程度です。このため、夕方に摂取しても、夜に眠れないということがありません。
しかも糖質・カロリー・ニコチン・有害物質ゼロで安全性も高いアイテムです。ただし、ドーピング防止の証明書は現在取得に向けて動いている途中ということなので、競技としてランニングをしているという人は、証明されるまでは使用を控えたほうがいいでしょう。
集中力を高めたいときに使用してみた
イーグルエナジーは1本で40mgのカフェインが含まれており、400回吸えるようになっています。1度の使用は10〜20回を推奨しているので、1度に1〜2mgのカフェインを摂取できることになります。摂取量が少ないので、当然レース前などに摂取しても、レースの途中で効果が切れてしまいます。
そこで、長い時間自転車を漕ぐ機会があったので、集中力が切れてきたタイミングで吸引してみました。すでに40km以上動き続けたあとで、判断が鈍くなってきたところで吸引してみると、集中力が戻り残りの距離も安全に運転することができました。
興味深かったのは空腹感が一時的に消えたという点で、うまく活用すればレース前の減量にも活用できそうな気がします。ただ、吸う場所という点で少し苦労しました。見た目がほぼタバコで煙(水蒸気)も出るので、路上喫煙禁止エリアでは人の目を避けて吸うことになります。
もちろんタバコではないので問題はないのですが、見ている人からすればカフェインを吸っているなんて思いもしないので、余計なトラブルを避けるには「見られない場所で吸う」必要がありました。もしかしたら、それが唯一のデメリットかもしれません。
間違ってもマラソンの途中で吸引はできそうにもなく、そもそも1度の吸引で1時間程度しか効果がないので、レースで使うならコーヒーやエナジードリンクと合わせて使うことになります。必要なカフェインの1/3をイーグルエナジーから摂取し、残りをコーヒーやエナジードリンクから摂取すれば、お腹がタプタプにならずに済みます。
ただ、個人的にはマラソン大会で使うことはしないかもしれません。カフェインは脳をだましているので、限界を超えた走りができます。それを良しとするかどうかはランナーによって考え方が変わります。体感的な疲労はなくても体には高い負荷をかけているのでリカバリーにも時間がかかります。
レースでロキソニンを使うかどうかの議論にも似ています。個人的には体に無理をさせるための使い方はあまり好ましくなく、無理のない範囲で高い集中力を持って練習をするときなどに有効かなと考えています。あとは納期が迫っている仕事中に眠くなったときなどに(職場で使うのも難しいかもしれません)。
大事なのは頼るのではなく、必要に応じて使うというスタンスです。人によってはどうしても結果が欲しいレース前に使うのもいいでしょうし、ポイント練習前に使うというのでもいいでしょう。ランニングに何を求めるかによって使うタイミングが変わってきます。
まずは試しに購入して、自分に合った使い方を見つけてみてはいかがでしょう。2本で2,980円なので思ったほどは高くありません。1ヶ月に1本なら1日50円ですので缶コーヒーを毎日買うよりもお得です。ランニング以外にも利用できますので気軽に試してみてください。
イーグルエナジー(EAGLE ENAGY)商品概要
イーグルエナジーは現時点ではオンラインストアのみの発売となっています。通常版とミント味の2種類があり(通常版は甘いフレーバー)、それぞれ2本がセットになったもの、1本ずつ組み合わせたものがラインナップされています。最初は1本ずつ組み合わせたものを購入し、気に入った味のものを選ぶのがおすすめです。
価格 | 1箱(2本):2,980円 |
成分 | ガラナ 高麗人参 ビタミンB12 |
吸引数 | 400回/本 |
使用量 | 1度に10〜20回 |