東京マラソンはフラットでとても走りやすいと評判ですが、実は東京は思った以上に坂道が多い街であることは、一部のマニアックな人たちを除いてあまり知られていません。
東京都には名前がついている坂だけでも、800以上あると言われています。23区内だけでも700以上ある坂の街東京。実際に1日でどれくらいの坂を走りきれるのか、試してみました。
ルールはシンプルで、8時から18時までの10時間でできるだけ多くの坂道を走るということです。坂は上りでも下りでもかまいません。
参考にしたのは下記のサイトです。ものすごい情報量で地図も掲載されていますので、迷わずに走ることができます。ただし、事前準備はゼロで地図を見ながら次はどこに行こうか考えながら走りました。
東京23区の坂道
http://www.tokyosaka.sakura.ne.jp
スタート地点は東京駅で、当初は少し走ったことのある港区を中心に走ろうかと思ったのですが、実際に走り出すと思わぬ出会いがあり、進行方向も思いもよらない方向へと導かれていきました。
最初に向かったのは、皇居ランニングでもよく走る紀伊国坂です。竹橋の先にある上り坂で、多くのランナーを苦しめる坂道でもあります。標識があるのは皇居と反対側の歩道です。
ここから皇居外周を走って港区に向かおうと思ったのですが、千鳥ヶ淵で地図を調べると、周辺にはたくさんの坂があります。せっかくですから、近場から回っていくとします。
五味坂の先には滝廉太郎さんの居住地跡が。
東郷坂は東郷元帥の邸西側にあった坂で、今は学校と公園になっています。
ここでお腹が空いたので、東郷坂に戻って1回目のもぐもぐタイムです。レースと違って好きなときに好きなものを食べられるのが、旅ランの魅力ですね。普通に生活しているだけでは絶対に行くことのない地元の味を楽しめます。
内野牛肉店さんのメンチカツ(200円)。お肉屋さんの揚げたてメンチカツが美味しくないわけがありません!ポケットに入れて帰りたいくらい美味しい…
千鳥ケ淵戦没者墓苑。耳にしたことはありましたが訪れるのは初めてです。坂道を走っているだけなのに、こういう場所を訪れることができるめぐり合わせ。
ここで12時になり空腹感に耐えられなくなり、2度目のもぐもぐタイムです。走りながらちょっと気になるお店が目に留まって入店。
ソラノイロ。なんとなく入ったお店でしたが、ミシュランにも選ばれたことのあるラーメン屋さんでした。これもランニングがもたらしたひとつのご縁です。思わぬ美味しいお店に出会えるから走ることは止められません。
三分坂は赤坂ミニマラソンでおなじみのTBSの真横にある坂です。赤坂周辺はその名前の通り、たくさんの坂道があります。
乃木坂46の乃木坂はこんなところにあるんですね。ちなみに奇しくもここで46坂目でした(本当は少しだけ調整しましたが)。
ここで17時をまわって、お腹も空いてきましたので最後のひと踏ん張りのために、3回目のもぐもぐタイム。住所を見ると「若葉」とあります。もしやと思って調べてみると、あのたい焼きのわかばさんがすぐ近くに!
大人気店ですので、ここでなんと30分待ち。でも四谷まで来ることもほとんどありませんので、休憩も兼ねてのんびり待ちました。
美味しくいただいた後はラストスパートです。
このあたりでiPhoneのバッテリー残量が10%に。記録写真を撮りながら走る人は、モバイルバッテリーも含めて、電池の残量には気をつけてくださいね。かなりの距離を走っているのにも関わらず、ここから猛ダッシュでした。
iPhoneのバッテリー残量が残り4%。GARMINの電池もほぼゼロになりましたので、この日の東京坂道ランはここまで。
坂道の数:73
走行距離:44.12km
高低差:667m
写真を撮りながらのランニング。地図で確認しながらのランニングでしたので、走ることだけに集中できれば100近い坂は走れるかもしれません。でも、急ぐ必要はないですよね。これで十分楽しめます。もぐもぐタイムも必須ですし。
千代田区には63の坂、港区には118の坂があります。区ごとに何回か分けて制覇していくのも面白いかもしれません。
マラソンシーズンが終わって、これからはゆるランも含めて楽しく走りたいという人は、ぜひ東京の坂道を1日かけて走ってみてはいかがでしょう。これまで気が付かなかった東京の姿が見えてくるかもしれませんよ。